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日本のジーンズの歴史-その2-
ネット担当コトです。 さて、今回は先週の「ジーンズはどのように日本で根付いていったのでしょうか。」 の続きです。 日本のジーンズの歴史-その1- https://www.bmc-tokyo.com/blogs/journal/journal-68 1960年代後半から70年代にかけて、アメリカの若者たちによって生まれたヒッピーファッションが登場。その中で自由と反抗の象徴としてジーンズが愛用され、ワイドパンツやバギーパンツ、ベルボトム(ブーツカット)が流行しました。女性もジーンズを愛用し、男性は長髪によるユニセックスなファッションも若者文化の象徴となりました。 参考資料: pinterest その後ヒッピーの終焉とともに、パンクファッションが登場。 ジーンズをあえて引き裂くというファッションが生まれ、ダメージを与えても使用できるという特徴は、現代のダメージジーンズにも繋がっています。 参考資料: pinterest この頃には、ジーンズに関わるほとんどすべてのもの(デニム生地・ファスナー・リベットなど)が国内で生産できるようになっていました。 そして、世界のトップブランドもジーンズを扱い始めます。 1970年頃に、イヴ・サンローランがデニム素材をプレタポルテのコレクションに使用しました。 その後、アルマーニから「アルマーニジーンズ」、「ラルフローレンジーンズ」、「モスキーノジーンズ」、「ヴェルサーチジーンズクチュール」など、ハイブランドから続々とデニムを使った作品が発表されていきます。 80年代に入るとケミカルウオッシュジーンズが大流行しました。 ケミカルウォッシュ加工とは https://www.bmc-tokyo.com/blogs/journaldetail/4129/ ケミカルウオッシュは近年のトレンドでもあり、BMCでも「ボルケーノ」として展開し、かっこいい!!と好評をいただいております。 「VOLCANO」再降臨! >>詳細はこちら おっと、本日も時間が無くなってしまいました。 続きはまた!!
日本のジーンズの歴史-その1-
ネット担当コトです。 ジーンズの始まりといえば、アメリカのゴールドラッシュ時代にリーバイ・ストラウスが鉱山労働者に丈夫な作業服用パンツを販売したのがきっかけでしたね。 ジーンズは何故インディゴなのか? https://www.bmc-tokyo.com/blogs/products/products-84 さて、ジーンズはどのように日本で根付いていったのでしょうか。 ■終戦後の闇市で販売された米軍放出品 第二次世界大戦の終戦後の1940年代後半、まだ日本では戦後混乱期で工場も復興しておらず、極端な物資不足でした。衣料も同様です。 そんな中、満洲やシベリアからの引き揚げ兵が集まって上野に闇市(アメ横)ができ、朝鮮戦争がはじまった1950年頃からアメリカ軍(GHQ)の配給の流れ品や米軍の払い下げ品が販売されていました。 ■若者に浸透していったファッションとしてのジーンズ 古着のジーンズが大量に放出され(米軍放出品)、アメリカ兵が穿いていたジーンズはアメリカの文化と共に日本の若者の憧れとなり、ファッションとして浸透し普及していきました。 ジーンズの流行と需要は続き、規制緩和により1956年に栄光商事が日本で初めてジーンズの輸入販売を開始。 EDWINの前身「常見米八商店」も、アメ横で戦後の米軍払い下げ衣料品の卸しから始まり、中古ジーンズを輸入していました。 ■国産ジーンズの登場 1965年に「マルオ被服」が、アメリカのキャントンミルズ社から輸入したデニム生地で、日本初のジーンズを作りました。国産第一号ジーンズブランド「CANTON」が流通開始。 (CANTON第一号ジーンズ) 「マルオ被服」は「CANTON」でジーンズを製作・販売し、1967年にデパート等で販売するためのブランド「ビッグジョン(BIG JOHN)」を立ち上げます。 ※国産ジーンズ第一号に関しての詳しい記事はこちら※ 国産ジーンズ第一号と日本のジーンズ製造の歴史 https://www.bmc-tokyo.com/blogs/journal/journal-21 当初は、アメリカからミシンやデニム生地、付属品(ファスナー、リベットなど)を手配して日本で縫製していましたが、1970年代にはほとんどのパーツが国産にとって換わりました。 そして、BIG JOHNは1973年に純国産第1号を作り上げます。 (BIG JOHN第一号ジーンズ 参考資料:BIG JOHN) ジーンズと日本のヒストリーはまだまだ続きますが、本日はいったんここまで! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「ボルケーノ & ヨコハマホワイト」 >>詳細はこちら 「ラッシュイージーパンツ」 >>詳細はこちら
ジーンズの理想の色落ち
『理想の色落ち』ジーンズ好きの筆者にとっては永遠のテーマである。ひと言に理想の色落ちと言っても年齢やファッションのテイストによってイメージする理想像は変わってくるだろう。パキッとヒゲやアタリのコントラストがはっきりしているものや、全体的に青くノペッっと落としたブルージーンズ、ペイントやブリーチってのも面白い。ダメージが入っているものや、それをリペアしたもの。それぞれに完成形までの道のりを聞くのも楽しさの一つだったりもする。とは言いながらも最近自分自身がジーンズを育て上げる事はなくなった。というのも、毎日同じジーンズで動き回っていた学生時代は、新しくて硬い状態のジーンズをそのまま洗濯せずに穿き続ける”根性穿き”も苦にならなかったし、何より1日に穿いていられる時間が長かったが、今は百貨店に出入りする事も多く、スーツを着る事も多くなった事、単純にファッションの好みが変わってしまった事もありなかなかこれから穿き込むぞという気になれない。そして週2日の休みに穿く程度になってしまうと筆者は洗濯がフライング気味になりがちだ。どういうことかと言うと、理想に近付けようと考えれば考える程、色々な事を試したくなる。そして、試す事が出来るのは洗濯のタイミングだけである為せっかちな筆者はどんどん洗ってしまう(笑)。とにかく誰よりも穿くをモットーに学生時代には制服に下に穿いたり、寝る時もジーンズを穿いたりもしていたが結局何も調べずに何も考えずに穿いてたジーンズが最高傑作になっていたりする。 理想はこのジーンズだ 理想と言っても、これは実際に筆者が育てあげたジーンズだ。約2年間の根性穿きでヒゲやハチノスのコントラストを出してから徐々に選択の頻度を上げ、デニム生地が良かったのか少し緑がかった色落ちが特徴だ。リペア無し、ダメージもそのままで、この状態になるまでには、5年程かかった。かなり賛否は分かれる形だと思う。リペアをして永く穿いてやれと言われるかもしれないが、これは筆者の好みなので許してほしい。最初の洗濯は、穿き始めて2年程が経った頃。それもほぼ毎日穿いていたので、相当汚かっただろうし臭かっただろうなと思う。このジーンズをデッドストックで買った古着屋の店主に洗ってもらった。1度目の洗濯では、まだ生地のガシッとした感じは残っていた記憶がある。4度目くらいの洗濯で、クタッと馴染んで来る。この辺りで麦茶にジーンズを浸すという、荒技に挑戦したりもした(笑)。これが割と良い色を出してくれたが…臭いがものすごく残るのであまり人にオススメはできない(笑)その後は臭いを取るために沢山洗濯もしたが、それもこの色落ちを実現する要素の一つだったのだと思う。筆者のオススメはジーンズは序盤にある程度清潔さを捨ててとにかく穿き込む。最初の洗いまでにどれだけ穿くか、穿いた状態でどれだけ動くかが重要で、それ以降は正直、洗濯でどうにかなると思っている(笑)。ヒゲ、ハチノス、アタリをクッキリと浮かび上がらせてから、全体の色を調整していく。ジーンズの寿命が縮むことや、黄ばみが気になる方にはオススメ出来ないものではあるが、是非、皆様も無理のない程度にハードなジーンズライフで唯一無二の色落ちを作り上げてみてはいかがだろうか。
創設3年で流通店舗300店を突破したジーンズブランドの快進撃の裏側
株式会社StylePicks CEO深地 雅也様の記事より転載https://www.style-picks.com/archives/3503 ワークマン vs デカトロン 2019年春の「西宮戦争」 先月、高機能商材を取り扱う2つのショップが西宮にオープンしました。1つはフランスのアウトドア・スポーツ用品メーカー「デカトロン」が西宮ガーデンズに、もう一つは現場作業や工場作業向けの作業服・関連用品の専門店「ワークマン」の新業態「ワークマンプラス」がららぽーと甲子園にそれぞれ出店しています。商圏がやや違うので「西宮戦争」という風になるのかは微妙ですが、どちらも兵庫県の西宮に出店した事もあり話題になっています。 高機能商材を取り扱うブランドが日常着の市場に打って出る事例はここ最近よく見られる潮流で、「機能」というわかりやすい訴求ポイントが受けており話題にもなっています。 (西宮のワークマンプラスはオープン初日に入場制限がかかっており、2時間待ちの行列が出来たそうです。。) 一つ視点を変えれば新たな市場でチャンスが眠っていえると言えますが、ファッションを逆にワーク市場にもちこみ「ワーキングカジュアル」(通称:ワーカジ)を提唱しているジーンズブランドが存在します。 https://www.bmc-tokyo.com/ Blue monster clothing(ブルーモンスタークロージング)はエドウィン出身の青野社長が立ち上げたジーンズブランドで、ワーク市場を中心に急拡大しており、創設3年にして現在卸先は300店舗を超えるという流通量を誇っています。先日もクラウドファンディングに挑戦し、2連続でサクセスしています。 拝啓 ビジネスマン 空気の力で『涼しい』を体感する【空冷式スーツ】はじめました! ジーンズ馬鹿達が【スマホ生活を最適化するチノパン】を大真面目に作りました! チノパンは現在もプロジェクト継続中で、ユーザーの生活に寄り添った提案が受けているのか、あっという間に300%を達成しています。何故、こんな短期間でブランドとして急拡大できたのかご本人にいくつか質問してみました。 Q.創業とブランドを始めた理由は? A.前職の国内ジーンズメーカーが倒産の危機に陥った際に、総合商社の事業会社として生き残りました。当時は企画生産に所属しており、総合商社の事業会社として2年程勤務しましたが…。口先ではカッコイイ事を言うけど、お金にしか興味のない総合商社に嫌悪感があった為、この人たちの下で働くのは嫌だなと正直思いました。 また、倒産危機に陥った際に、当時の(組織在籍期間のみ長い)上長の移りみの速さにも嫌気がさしていました。オーナー企業から総合商社の事業会社へ移行した途端に、掌返しの保身好きな人達でした。こういった方々みたいにはなりたくないと言う思いもありました。 決定的だったのは、自分のキャリアにおける絶対的恩師との別れでした。新卒採用され、天狗になり飛び出し、復職した際も、何も変わらず全てを受け止め、もの作りを叩き込んで下さった方から耳がタコになるくらい言われ続けた「お客さんが喜ぶものつくり・小売さんが喜ぶものつくり・サプライヤーさんが喜ぶものつくり」を自分の解釈で行う為には、脱サラをし50万円の資本金で起業するしかなかったって感じです。ちなみに、この教えは、弊社の社是になっています。 ジーンズ業界において、恩師の教えを守り続けるのは自分しかいない!と個人的な思い込みや勘違いも含めて起業しました。今思えばアホな決断です。しかし、それを今まで愚直に守り実行しています。 上述の経緯と弊社の社是において、ビジネスを行い食っていく為に、ジーンズブランドを作ろうと思いました。それがBLUE MONSTER CLOTHING(以下BMC)です。 「価格以上の商品価値、毎日使ってもらえる価値」というのは、サラリーマン時代から変わらず持ち続けている僕自身の開発コンセプトです。それを「衝撃的価値」と表現しているのがBMCになります。 Q. BMCで何を実現したいのか? A. ズバリ!BMCが日本の国民服になればと思います!弊社の目標は、日本一のジーンズメーカーです。国民服になれれば日本一のジーンズメーカーと名乗っても大丈夫だろうと思っています。何を持って日本一とするのかは、定量的・非定量的な要素が様々あります。 ただ、上述にもある様に、価格以上の商品価値、毎日使ってもらえる価値を表現し続けるジーンズがBMCだと思います。現在、カジュアル市場・ワーキング市場と2つの市場の重なる部分で展開しています。 概念的なことで言えば、弊社の三位一体の社是(「お客さんが喜ぶものつくり・小売さんが喜ぶものつくり・サプライヤーさんが喜ぶものつくり」)を具現化し続けたいと強く思います。これは僕個人の意地でもありますが、現在のアパレル製造において、BMC製造に関わる全てが利益を得て事業を継続できる仕組みには、この三位一体の継続性が最も重要だからです。 そして、真の国民服を目指すのであれば、嗜好財としての要素の強いジーンズではなく、消費財としての要素の強いジーンズを目指したいですね。一部語弊はありますが、いわゆる消耗品としての要素が強いジーンズを目指したいです。その中にファッション要素を取り入れて、着用する方の満足度を上げていければと思います。 結局は、価格以上の商品価値、毎日使ってもらえる価値を追求していくと、消費財として着用され、それが国民服へと変貌することを狙いたいと思います。 Q. 現在の流通店舗数と物量は? A. BMC納品店舗数は320店舗を超えています。2019年秋には400店舗を目指しています。国民服になる為に!物量は、年間10万点を超える規模にまで大きくなってきました。BMC立ち上げの時は、超無理して数百本しか生産できなかったのに・・・ラッキーパンチは恐ろしいですね(笑) Q. なぜそこまでの流通量が増えたのか? A. 確実に他力で増えました。BMCの実力で増えたのではなく、巡り合わせや提携先の流通戦略で増えています。 流通量の経緯を記すと…、ブランド1年目は飛び込み営業でカジュアルショップ30店舗ほどでした。ブランド2年目でワーキング関連の小売さんとの接点を頂き、ワーキング市場での流通が始まりました。ここでカジュアル・ワーキングショップで合計100店舗になりました。ブランド3年目(現在)で良きご縁を頂き、ホームセンターへ流通が広がり、本日現在320店舗になっています。 本当に、本当に、ご縁を頂き、他人に伸ばして頂いたという、ラッキーパンチ野郎なんですよね。ただ、”自分の目標を達成する為”と”流通しないとブランドではない”という考え、”アパレルは売れて何ンボ精神”をずっと持っていたので(特段ファッションヲタクではないので)、カジュアルからスキップしながらワーキング市場に飛び込んだ事がキッカケで流通量が増えたというのは結果論として事実ですね。 あっ、後、BMCを一から支えて下さるカジュアルショップを除いては、基本的にバイヤーさんとは商談しない!ってのを行なっています。オーナーもしくは決定権のある方と商談をさせて頂いてるというのも早期で流通量が増えた要因ですね。 Q.ワーク業界からもかなり注目されているようですが、その理由は? 注目はされてないですよ。これはマジで。今でも、ワーキング業界の古い商習慣やブランド?メーカー?さんもよく知りませんしね(笑)うちはカジュアルなんですみません的に商売してるから、悪い意味ではマークされてると思います。あっ、後、在庫が瞬殺で切れて欠品祭りだからですかね…。これも悪い意味ですね(笑) ただ、ワーキング業界のメーカーさんがカジュアルダウンしようと頑張って市場を作ってこられたところに、他の市場から、突然こんにちはって参入したから注目されてるんですかね…。これも悪い意味ですね。 ワーキング業界の方達がいくらカジュアル化だといっても、それは作業服から脱しません。なぜならワーキング業界でしか流通してないからです。売り方も見せ方もワーキングです。見た目はなんとなくカジュアル化されても作業服です。 BMCは、カジュアル要素が90%です。ただ、10%は作業着として使って頂ける機能がありますよって感じです。カジュアル店舗でBMCを購入すれば、そのBMCはカジュアル目的とした衣料品に。ワーキング店舗でBMCを購入すれば、そのBMCはワーキング目的とした衣料に。1つで2度美味しいやつです(笑)だからワーカジって言えるし、ファション性やカジュアル性をワーキング市場で謳ったら、BMCが一番消費者への説得力があるのは確実です。 Q. 今のファッション市場についてどう思う? A. ん…、難しい質問ですね。ファッション市場でいうと、属性の壁(=市場の壁)がなくなってきたなぁと思います。消費者もそれを認識していて、各市場の提案ではなく、自分で情報を消化し、自分で賢く買い物をするようになってきたなと思います。 消費における費用対効果を求め始めているので、1度で2度おいしいという感覚や、どのシーンでも使用できるファッションアイテムを求めていると思います。この傾向は、右へ倣えの大きなトレンドがなく、価格で区別してきたファッション市場の製品クオリティーの崩壊に起因していると思います。 資金を調達できれば起業しやすく、各市場における参入障壁が高いアパレル業界でしたが…。感性という理解不能な感覚値ではなく、より実用性が求められるようになってきているので、機能・着まわし等の消費者優位の提案ができれば、市場の壁がなくなりつつあるので、各市場へは提案力と勇気があれば参入しやすくなってると思います。 A. すごいと思うブランドはあるか? Q. 基本的にファッションやブランドには疎いので・・・見当違いな回答にはなりますが、ユニクロ、グンゼは素直に凄いと思います。開発力はもちろんですが、国民服に一番近いブランド・メーカーだと思います。 後、業界は異なりますが、乃がみですね。食パンの開発力とその価値の伝え方や、販売方法は、見習う事が多々あります。一人でも多くの消費者が購入できる価格、価格以上の価値、流通網、販売方法など、見習う事は多いです。量を売る事は、難しいです。その量の商売の中で、価格以上の価値を生む開発力で、少しでも価格を上げる努力をしようとしている姿勢は敬服しています。 Q.次なる施策は? A. BMCにおいては、ワーカジを400店舗以上での展開。そして、クラウドファンディングにおける実流通ではアプローチできない層への開発商品の提案です。クラファンは、ビジカジアイテムですが。実流通のワーカジと、クラファンでのビジカジを結びつけてBMCというブランドをあらゆる層に認知してもらい、着用してもらうというブランドの伝え方や見せ方を考えないとなぁと思っています。 と同時に・・・ワーカジ対応のBMCレディースを立ち上げる予定です。ここは、市場的にはニッチですが、ここをBMCの開発力で取りに行こうと思っています。楽しみにして下さい。そうきたかぁ!っていう開発を行なっています。後は、クラファンでのビジカジ BMCを実流通に落とし込むようにも動いています。いかに量を求めるかをいつも考えています。アパレルビジネスは、商売なので(笑) ○ブランド運営はキレイ事だけではできない お話を聞いていまして、BMC急拡大の要因は「ワーク市場への早い段階でのターゲティング」と、そこで実行した「流通戦略」。そして青野社長ご自身の「アパレル市場の捉え方と美意識」が揃ったからこその結果なのだと感じました。 ファッション業界では「エシカル」や「サステナビリティ」というワードが蔓延っており、キレイ事を言わないといけない空気が漂う中、「流通量」「売上」「規模」といった点にしきりにフォーカスされる姿勢は、泥臭くブランドを1から築き上げてきた経験から導き出されたものでしょう。このあたりの強いメッセージ性がBMCというブランドにも強く現れています。 そして、今ある実績も全て「周りのおかげ」という謙虚な姿勢を崩さないながらも、築き上げてきたものからくるであろう自信も見え隠れしていました。「高機能」という訴求ポイントだけでなく、「ファッション性」も担保するBMCがワーク・カジュアル市場を席巻するのも、そう遠くない未来の事なのかもしれません。 WRITER 深地 雅也 株式会社StylePicks CEO。ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。並行してファッション専門学校の講師も務める。 繊研新聞にてEC関連記事連載中。→ https://senken.co.jp/posts/fukaji01
ジーンズのちょっと語れる豆知識
ファッションを語る上では欠かすことの出来ないジーンズ。 ファッションのベースとして様々なシルエットで多くの人々を魅了しているが、当たり前にそこにあるからこそその歴史や背景には意外と目が向かない。 穿いていくとアジが出てくるとか、特定の年代につくられた価値の高いジーンズが存在したり、少し興味が出て調べてみても、そのどれもが難しい言葉で表記されていて読む気にもなれない。 専門的でマニアックなイメージのあるジーンズの話は置いておいて”お気に入りのジーンズをちょっと語れる”それだけでもジーンズでファッションを楽しむひとつのキッカケになるのではないだろうか? 今回はジーンズ以外に見ることの少ない仕様を中心に紹介していこう。 ・シンチバック 出展:ZOZOTOWN ジーンズのお尻のポケットの上の短いベルトの様なもの、これがシンチバックです。 まだベルトが普及していなかった時代、ウエストの調整する為に付けられたが 現代では本質的な必要性は無く、あくまでデザインとして取り入れられる事が多い。 ・オフセットセンターループ 後ろのベルトループが真ん中から少しずれていたり、斜めに付いている物見た事ないですか?これがオフセットセンターループです。 ジーンズが大量生産され始めた1950年代、縫製工場には効率が求められる。 生地が重なり厚みが出た部分を縫う効率の悪さを解消する為に生まれた仕様。 ・コインポケット(ウォッチポケット) https://www.bmc-tokyo.com/blogs/journal/journal-9 ジーンズの右フロントポケットの内側に設けられた小さなポケット。 コインポケットの愛称通り、小銭入れとして使われる事が多くなったが、実は元々は懐中時計を入れるためのポケットだった。 腕時計の普及によってその用途が小銭入れへと変わっていった。 ・ボタンフライ https://www.bmc-tokyo.com/blogs/journal/journal-4 フロントがファスナーでは無く、ボタンの仕様になっているジーンズ。 昔のデニム生地はとにかくギュンギュンに縮んで生地の特性上捩れが生まれる、洗濯後にファスナーが真っ直ぐに動かせなくなってしまう事 また当時のファスナーの強度は今ほど高くなかった為、強度が高く頑丈ボタンが使われた。 その他にもジーンズには語りつくせないほどの魅力が詰めこまれている。 今回紹介した仕様の他にも、ちょっとした不思議が沢山隠れている、その不思議を探すのもジーンズの楽しみ方の一つだと筆者は解釈している。 ジーンズが刻んだ歴史を少しづつ紐解いて行く事で新しく買うジーンズにはもちろん、今まさに穿いているジーンズにも新たな価値を見出す事が出来るのではないだろうか?
ケミカルウォッシュ加工とは
ネット担当コトです。 昨年の夏、BMCで大人気だった限定カラー「VOLCANO(ボルケーノ)」。 「火山」という和訳は何となくご存知かと思いますが、 「激情」とか「一触即発状態」といったような爆発を連想させる危なっかしい意味合いもあるそうです。 このカラー、デニムの洗い加工は「ケミカルウォッシュ(ケミカルブリーチ)」です。 ケミカルウォッシュはストーンウォッシュの変形で、強力な漂白剤(次亜塩素酸ソーダ)に漬けた軽石とデニム製品を一緒に洗い、石と生地が当たって脱色されたり擦れたりして、白が目立った独特な色落ちをします。 漂白剤だけでなくストーンウォッシュと組み合わせることによって、あの個性的かつデザイン的なムラのあるウォッシュ加工となるわけです。 出典:SAAB Inc このケミカルウォッシュ、バブル時代の80年代には大ブレークしていました。 一時は衰退しましたが、過去のブームを知らない世代にとって新しいアイテムとして人気が復活し、再び注目されることとなりました。 ティーン層からすればバブル崩壊から20年以上経っているので、昔のブームを知るはずがないですよね。 また、原色や柄物などを特色とした80年代のスタイルを楽しむ若年層にも、インパクトでは引けを取らないケミカルウォッシュのジーンズは注目されています。 さて、ここで一つ言いたいことは、とても個性がある洗い加工だけに、大人の着こなしは一歩間違えると一気にダサくなってしまいますのでご注意を。 コツとしては、シルエットがタイト目でコンパクトだと洗練されてオシャレに見えます。ジーンズならタイトやスキニー。ジャケットならタイトかぴったりフィット。逆にダボっとしたような太目のシルエットは危険なのでお気をつけください。 そして人気を博したBMCのケミカルウォッシュ「VOLCANO(ボルケーノ)」、2019春夏商品として再びお目見えいたします! ◆タイトテーパードのC88Wアーバンカーゴ >>詳細はこちら ◆スタイル良く見える機能的なデニムジャケット U03W アーバンジャケット >>詳細はこちら 予約販売はもうすぐスタートです!! P.S.先日下記のお問合せをいただいた●●様、大変お待たせいたしました! タイトル:BMC ボルケーノ 上下限定カラーボルケーノをもっと生産して下さい!お気に入りでもっと購入したいんですけど1着しか無いので勿体無いのであまり着ることができないです!再生産お願いします! 嬉しいお声をありがとうございました\(^o^)/ 【併せて読みたい加工のお話】 オゾン加工とは 裾をよく見ると色落ちしてますけど、あれって実は加工なんですよ レーザー光線加工の技術 問答無用で生地を強制的に縮めるサンフォライズド・・・
『仕事道具って』Vol.2
企画担当Cです。 本日は『仕事道具って』Vol.2です。前回RのBlogは、ちょうど19SSの企画が始動したときΣ(・□・;) 気が付けば、19SS企画始動から新作投入(あと少しですよー^^)まで9か月経っていたんですね。 さて、時たまブログの写真にも登場するこちら 鈴ピンといいます。 音の出る『鈴』がついているマチ針です。 つまんだり留めたり・・・サンプルの修正を行うときの必需品です。 鈴がついていることで、万が一、針を抜き忘れてしまったとき、どこに針を刺したのかわからなくなってしまったときに音で知らせてくれる優れもの。※もちろんただの鈴ですので、洋服を振ったり動かさないと音はでません。 使う前と後に、必-ず!本数を確認します。 ピンクッションには合計20本、箱に閉まって20本と所有者がそれぞれルールを作って管理しています。 本数が合わなければ、どんなに急ぎの仕事があったとしても、見つかるまで何時間かけてでも探します。万が一見つからなければ、ごみ箱をひっくり返して探すなんてこともあるんです。無いということは絶対にあってはなりません。 こちらの過去ブログにもありますが、 https://www.bmc-tokyo.com/blogs/products/products-6 針1本無くしたことで会社や工場がつぶれてしまう可能性だってあるのです。 だからこそ使う前と後に必ず本数確認! 日々、大切な道具たちと共に 皆様に衝撃的価値をお届け出来るよう、心を込めてBMCの製品チェックをしています。 新作投入まであと少し!! 是非皆様、ブルーモンスターショップでお気に入りの一枚を見つけて下さいね。
BMCのペルソナ
ネット担当コトです。よく『ペルソナ』って単語を耳にしますが、皆さんご存知でしょうか。 筆者が昨年初めて知った時には、「けっこう前からありますよー」というお話でした。先日楽天の本社に行く機会があり、そこでも話がでた『ペルソナ』。 いろんな所から言われると、がぜん気になりますよね。ペルソナとは仮製品やサービスのユーザー像を仮想の人物として定義したものをいう。実際のユーザーにはさまざまな人が含まれるが、ペルソナではその中で最も重要な人物像に焦点を当てることによって、具体的なユーザー像をイメージしやすくなるメリットがある。出典: コトバンク ペルソナ設定の目的は、ターゲットユーザーを明確にすること。架空のターゲットユーザーを作り上げて、その人物の思考やライフスタイルに合わせた商品を開発したりすることで、ペルソナに近い実在のお客様に響きやすく且つ届けやすくなるというものです。有名な成功事例もあります。37歳の都心で働くキャリアウーマン、装飾性よりも機能性を重視していて、フォアグラよりもレバーが好き、プールでは平泳ぎではなくクロールで泳ぐ「秋野つゆ」さんなる架空人物をペルソナに設定したSoup Stock Tokyo。 創業10年で売上高42億円となる急成長を遂げ、日本で最も成功した例だとも言われています。27歳で文京区在住のヨガと水泳に凝っている独身女性をペルソナ設定したカルビーのジャガビー。 20-30代の女性にスナック菓子は人気がないという常識を覆し、生産が追い付かず販売中止になるほどの成功を収めたそうです。もちろん、BMCでも今までに何となーくのお客様像はありました。 筆者の設定なんかざっくりとしたもんです。 「30代-40代ぐらいのパパさんで、遊びも仕事も一生懸命なおしゃれでカッコイイ男性。」ペルソナを設定とか言われても、いやいやBMCって皆に愛されたいし!って思ってましたし。でも、何となくターゲットは漠然といつも念頭にあったので、BMCのペルソナってやつを真剣に考えてみました。氏名:佐藤隆二 年齢・性別:42歳男性 住まい:大阪在住 頑張ってローンで買ったマイホーム(一軒家) 職業:内装業(自営) 家族構成:奥さんと中学生の男の子、小学生高学年の女の子。犬が一匹。 性格:男気のある兄貴タイプ。昔はやんちゃだった。 趣味・趣向:車とバイク。お酒は焼酎が好き ライフスタイル:平日は18:30時頃に帰宅。平日でも飲みに行くことがある。休みの日にはスポーツ。たまにアウトドア。大勢で遊ぶことが好き。氏名:結城育巳 年齢・性別:36歳男性 住まい:横浜市在住 5階建てマンションの4階 3LDK 職業:地元ので個人建築デザイン事務所兼工務店に勤務 家族構成:奥さんと4歳女の子・2歳男の子のパパ。 性格:真面目で優しく友人が多い。仕事はきっちりこなすが、私生活では面倒くさがり。 趣味・趣向:子供と遊ぶこと。お酒はビール党 ライフスタイル:朝は子供達を保育園まで送っていく。平日は19時頃に帰宅。金曜の夜には友達と飲みにいく日が多い。日曜はマイカーで家族で買い物。どうでしょう。当てはまる項目はありましたか?ペルソナ設定は、血液型・年収・好きな本や映画や音楽などなど詳細に渡りますので、まだまだ出し切れていません。 でも、頭の中でペルソナを作り上げるよりも、実際に着てくださっているお客さんのリアルな声を聞くの方が性に合っているなぁと思うアナログ人間な筆者です。さて、もうすぐSS新作スタートします!
ジーンズソムリエとは
ネット担当コトです。皆さん、ジーンズソムリエって聞いたことありますか? これ実在するんですよ。そもそもソムリエとは皆さんご存知の通り、 レストランでお客様の要望に応えてワインを選ぶ手助けをして給仕するワインの専門家の方々のことですよね。でも最近の使い方として、ある特定の分野に精通した専門家のことを「●●ソムリエ」とよく言いますよね。 野菜ソムリエ、出汁ソムリエ、味噌ソムリエ、温泉ソムリエ、果ては住宅ローンソムリエなんてのも。そんな感じで、ジーンズの専門知識を持っている方々を「ジーンズソムリエ」とした資格認定試験があります。ジーンズの専門家を育てるためスタートしたジーンズソムリエプロジェクトは、岡山県アパレル工業組合と倉敷ファッションセンターによって主催されています。「ジーンズソムリエ資格認定制度」は、ジーンズに関する深い知識を有し、その魅力や価値を正しく伝えられるプロフェッショナルな人材、ジーンズ選びのアドバイザーを育成することを目的としています。出典:JEANS SOMMELIER-ジーンズソムリエとは2013年のスタート時点の受験地は東京、大阪、岡山の3会場だったのが、昨年の2018年第六回は名古屋と福岡が増えて5会場となっていました。通算の合格率は63.9%ということなので、ちゃんと勉強して知識を付けてから臨まないと痛い目にあいそうです。その人に合ったジーンズなどを見つけるアドバイスをしたり、ジーンズの魅力を広く知ってもらったりすることを目的としているため、販売や生産の方が取得するケースが多いかと思いますが、 試験を受けなくても、公認のテキストで勉強できることが沢山あり、趣味でジーンズが好きな方には楽しく充実した内容なんじゃないかと思います。もちろん試験を受けて、合格者がもらえる「ジーンズソムリエ」の称号と、認定証・認定バッジGETにチャレンジするのもいいですね!ちなみに、金額は初めて受験する人で受験料+テキスト代=10,000円。 100点満点中、80点以上とれば合格です。次回試験日は2019年9月5日だそうで、ご興味がある方は受けてみてはいかがでしょう!出典:JEANS SOMMELIER