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知恵から生まれた【ブロークンデニム】とは?

知恵から生まれた【ブロークンデニム】とは?

今回は、カウボーイのジーンズ Wranglar に使用されている【ブロークンデニム】がテーマです!!!ってなわけで・・・・はい!あけまして おめでとうございます!2018年 BMC JOUNAL スタートします。みんなが大好きジーンズの疑問をザックリ解決する、このコーナー(笑)意外と評判いいんですよ。このBMC JOUNAL!デニムって、インディゴ染めした(ロープ染色)経糸(タテ糸)と白い糸を緯糸(ヨコ糸)にして織り上げた生地ですよね。デニムの織り目って綾って言います。この綾って何かと言うと・・・・デニムってよく見ると斜めの線に見えませんか?この斜めの線が綾なんです!!!この綾って、デニムの織り方で変化してきます。デニムの織り方の種類綾って・・・デニムの織り方で変化する???「言ってる意味がわからないんですけど・・・」って声が聞こえてきそうですね(笑)では、デニムの織り方(織の種類)の説明です。*右綾・・・生地表から見たら綾が斜め左に上がっている。リーバイスといえば、右綾デニムです。*左綾・・・生地表から見たら綾が斜め右に上がっている。リーといえば、左綾デニムです。*ヘリンボーン(杉綾)・・・V(ブイ)字の綾になっている。右綾と左綾が交互になっている。*ブロークン・・・綾があるのか?ないのか?よくわからないフラットな表面(苦笑) ラングラーといえば、ブロークンデニムです。デニムの織り方(種類)は、またザックと掘り下げますね〜。ブロークンデニムってなに????では、ブロークンデニムってなんでしょうね?ジーンズ業界にいても、不思議な表情をしたデニムなんですよね。【ブロークンデニム】ヴィンテージジーンズに見られる脚のラインのよじれは、デニムのよじれによるもの。ブロークンデニムは、そのよじれ防止を生地段階から実現したデニム。綾目を一定の幅で、反対方向に並べて織られ、デニム表面には綾目が出ない。この織り組織から、壊れないデニム=ブロークンデニムと命名された。ラングラーのジーンズで有名になったデニム。開発は1971年とされている。(参照元)https://www.weblio.jp/content/ブロークンデニムね?よくわからないでしょ?(笑)右綾と左綾とヘリンボーンの中間に位置するような織り方なんです。ブロークンデニムは、こんな感じのデニムです。ほぼヘリンボーン(杉綾)の織り規格なんですが・・・絶妙にショートピッチの織り規格なんですよね。V字に育つとヘリンボーンになるので、ヘリンボーンになる過程のイメージですね(笑)ブロークンデニムで大切なのは、右綾と左綾のデニムのデメリットを打ち消した事なんですよ!デニム生地に対する防縮や防捻れ加工の技術がなかった当時って、リジット(生)でみんな穿いてました。よって、家庭洗濯を繰り返すと右綾デニムも、左綾デニムも、捻じれていました。ましてや、ここにユニオンスペシャルなんかで裾上げした日には・・・・悲惨だったと思います。(参考):https://www.bmc-tokyo.com/blogs/journal/journal-22当時の人は、みんな悩んでたコノ捻れ問題・・・・・これを生地段階で解決してしまったのが・・・・【ブロークンデニム】なんです!!!!まさに、人智が起こしたデニム生地の奇跡!!!!!!まさに、デニム開発者の執念!!!!!!イノベーションは、常にデメリットの打ち消しから起こります!!!!!!そして、捻れ防止だけでなく、このブロークンデイムは、破れに非常に強かったんです。破れに強い理由は、V字に育つ前の独特な織り規格のお陰なんです。右綾と左綾デニムに比べて、経糸と緯糸の接点が広く取られていて、綾織りと平織りの良い所をミックスした規格だからんです!(参考):https://www.bmc-tokyo.com/blogs/journal/journal-23やるな〜ブロークンデニム!ブロークンデニムって、どんな色落ちになるの???知恵により生まれた画期的なデニム・・・ブロークンデニム。でも、デニムの表情は、とても個性的なフラットなデニム。3大ジーンズブランドのラングラーに積極的に採用されていた・・・ブロークンデニム。穿き込んだ時の色落ち、気になりません?とても素晴らしいブログを発見しましたので、そおブログを参照でブロークンデニムの色落ちを見てみましょう。(参照元)monoモノLife : http://blog.livedoor.jp/psakmj/archives/cat_50032545.html*写真参照元:monoモノLife : http://blog.livedoor.jp/psakmj/archives/cat_50032545.html独特ですよね!この色落ち感・・・・ジーンズ好きの中には、このブロークンデニムが持つ独特なフラットな色落ちを好む方が結構います。硬派なジーンズ好きの人は、大抵ラングラー穿いてますね。11MWあたりを。ガッチ!ガッチ!のヘビーオンスなブロークンデニムなので、リジット(生)で穿くと、膝曲げた時に、膝裏から血が出ますがね・・・(苦笑)ジーンズ好き!っていう人って、結構いますよね。ラングラーのブロークンデニムを穿いてたら、【おっ!本物のジーンズ好きだな!】って確実に思われますよ!これマジで。リーバイスのデッドストックを穿く人より、デニムやジーンズの歴史も理解してるし、カウボーイ文化も理解してるんだなぁ〜って思われますよ。今度、時間ある時に、Wranglarに関してザクっと掘り下げようかなぁ・・・。筆者も、若い頃は、ブロークンデニムを採用したWranglerをリジットから穿き込んでいました。今は、オッサンなんで、もっぱらストレッチ入りのジーンズしか穿いてないですがね・・・。

【織り】なのか?【編み】なのか?

【織り】なのか?【編み】なのか?

さて、問題です(笑) この男性が穿いているデニムジョガーの生地は、 【織物(おりもの)】 でしょうか? 【編物(あみもの)】 でしょうか???? 正直言うと・・・・・・答えは、わかりません!!!!!! 今度、彼にあったら聞いておきます。 なぜ、この様な質問をしたかと言うと、 ファションにおいて求められる機能として「楽さ」「動きやすさ」が重要になっています。 この求められる機能を最大限発揮する為に、織物生地と編物生地がよく使用されています。 特にジーンズ市場においては、各ブランドやメーカーは、この機能の追求の為の開発が凄いんです!!!!! 織物とは?編物とは?を掘り下げる前に、ジーンズ市場で「楽さ」「動きやすさ」を追求し、売れている商品を見ていきましょうかっ! 織物生地や編物生地で作られたジーンズ ◆ディーゼル https://www.diesel.co.jp/products/detail.php?product_id=2005078&brand=diesel&subcat=men&classcategory_id1=2014417&category_id=10003 このジーンズは、 【編物】デニム で作られています! → ニットデニム ◆エドウイン http://edwin-ec.jp/disp/CSfGoodsPage_001.jsp?GOODS_NO=112036&brandCd=101&cateCd=001 このジーンズは、 【織物】デニム で作られています! → ニット風デニム ディーゼルもエドウインも、「楽さ」「動きやすさ」を追求しているにも関わらず使用しているデニムが【織物】と【編物】と異なります。 「楽さ」「動きやすさ」を追求するには、【織物】と【編物】という区別は必要ないというのが分かりますよね。元来、【編物】は構造上伸びる。【織物】は構造上伸びない。となっていました。しかしながら、糸の進化によりストレッチ性を持った糸が出現し、日進月歩で進化し、構造の枠を超えた【伸びる織物】が出現しました。 この流れが、上述のそれの理由にあたります。 【織り】ってなんだ? では、本題に入っていきましょうか。 【織物】と【編物】の構造を理解しましょう。 まずは、 【織物】 から!!! -ウィキペデア情報- https://ja.wikipedia.org/wiki/織物 どうですか?わかりました?ウィキペディア情報(笑) 織物って、経(タテ)糸と緯(ヨコ)糸から織り上げていく生地です。 織物の【タテ糸】【ヨコ糸】って漢字で書くと? https://www.bmc-tokyo.com/blogs/journal/journal-8 も合わせてご参照下さい。 織物の簡単な構成・種類をどうぞ。 *平織 経糸1本に対して、緯糸1本で織り上げていく生地。 シャンブレーもこの平織です。 *綾織 経糸2本〜3本に対して、緯糸1本で織り上げていく生地。 この綾織は、みんなが大好きなデニムです!!! 一般的にデニムは、3/1(経糸3本に対して、緯糸が1本)デニムってやつです。 伝統的にワークウェアに使われるデニムは、2/1デニムってやつです。 *朱子織 経糸4本に対して、緯糸1本で織り上げていく生地。 一度は耳にした事のあるサテンは、この織りです。 薄手になるとスーツの裏地に使われてたり、厚手になるとミリタリーウェアに使われたり様々な用途で活躍する生地です。 基本は、この3種類の織り方と、経(タテ)糸と緯(ヨコ)糸から織り上げていくって事を理解すればOKです(笑) 【編み】ってなんだ? 次は、 【編物】 です!! -ウィキペデア情報- https://ja.wikipedia.org/wiki/編み物 どうですか?わかりました? 編物って、書いて字の如し! 1本以上の糸をループ状にして、絡ませながら編み上げて生地 にしていくんです。 編物の簡単な構成・種類をどうぞ。 *よこ編み ループ状にした糸を 【よこ方向】 に編み上げていく生地。 洋服に使われるリブは、この編み方で出来上がります。 *たて編み ループ状にした糸を 【たて方向】 に編み上げていく生地。 セータは、この編み方です。 基本は、この2種類の編み方と、1本以上の糸をループ状にして、絡ませながら編み上げていくって理解すればOKです(笑) 【織物】【編物】は、具体例とイメージでつかめば理解できる! 織物と編物の違いは、それぞれの種類と具体例で把握すれば、アパレル業界人として何とかやってけますよ(笑) 簡単でしょ!!! でも、ディーゼルとエドウインの比較で出てきた *ニットデニム *ニット風デニム って、見た目ではわからなくなってきています。 こういう時は・・・・・・【編物】を作っていく時の 糸のループ を思い出して下さい。 編物はループで構成されています。 デニムの裏を見た時に、裏の糸がループになっていたら・・・それはニットデニム です!!!!!! た・だ・し・・・・・・ 近年の織物技術の進化によって、ニット風デニムの裏の糸をループ状に見せれる技術があります。ストレッチ糸の伸びと生地の縮め方でね・・・・・・。 正直、ニットデニムでもニット風デニムでも、どっちだっていいじゃない! 「楽さ」「動きやすさ」 が手に入ればさっ(笑) 言っちゃえばいいんですよ!こういうデニムは、総称してニットデニムだって! 【織物】【編物】の違いを理解した上でね!

【ユニオンスペシャル】 の チェーンステッチ は、価値が高い!

【ユニオンスペシャル】 の チェーンステッチ は、価値が高い!

ジーンズの裾上げって、なに縫い?なにステッチ? わかるかなぁ〜。 そこのJEANS大好き男!わかる??? そう! 【チェーンステッチ】ですよね!!!! チェーンステッチってなんだ? https://www.bmc-tokyo.com/blogs/journal/journal-26 今回は、このチェーンステッチに関してです。 チェーンステッチ(環縫い)の縫製技術的な話は・・・どこかでします(笑) 手っ取り早く、JEANSマニアになれるチェーンステッチの知識をご伝授しますね!!! 赤字だけ覚えてね!!! さぁ、いつものようにサクッと行きましょう。 チェーンステッチといえば【ユニオンスペシャル】 カッコイイ名前です。ユニオンスペシャル(Union Special)。 これ、アメリカ製ミシンブランドの名前です。 今から見たらヴィンテージと価値のつく時代。アメリカのワークウェアの製造の裾上げに使われてたミシンが、このユニオンスペシャルです。 当時のJEANSも、このユニオンスペシャルで縫製されてました。 随分昔の日本のヴィンテージレプリカブームで、当時のJEANSの裾上げを再現する為に、当時のユニオンスペシャルが超高値で取引されていました・・・・レプリカジーンズって、生地・縫製・ミシンまで、当時のアメリカのJEANSを研究し尽くして模倣してるんです!・・・話が脱線しましたね。 これが THE ユニオンスペシャル!!! 品番:43200G 通称:だるま(アメリカでは、ブルドック) JEANSマニアの中では、この Union Special 43200G で裾上げ(チェーンステッチ)するのが最も価値が高いんです!!!!! ヴィンテージジーンズが、このミシンで裾上げされてたってのが第一義ですが・・・ 実は、研究し尽くして模倣するには理由があるんですよっ! その理由は・・・・・・・「 色落ちの味(あじ) 」です!!! 縫製だけの模倣じゃないんです。色落ちまで完全に模倣する為のユニオンスペシャルでの縫製なんです。 裾のアタリがユニオンスペシャルの証明 「色落ちの味(あじ)」が当時と同じになるように、JEANSマニアから絶大な支持を得ているユニオンスペシャル43200G。 ジーンズ文化の一つである味という概念。これは、個人の感覚です(笑) その感覚を正当化する為に・・・いや逆も然り・・・全てがヴィンテージと同じという事実が必要なんです。 さてさて、言葉では表現できないユニオンスペシャルの味。 写真で比較して見ましょうか! *国内最大手 EDWIN の裾上げチェーンステッチ (画像転載元:http://edwin-ec.jp/disp/CSfDispIncHtml.jsp?incFnm=faq/product/stitch) 未洗い 洗い後 よく見る裾のあたりですよね〜。 ツルンとしたフラットな感じでしょ? *Union Special 43200G の裾上げチェーンステッチ 未洗い (ほら、EDWINと比べると、未洗いだけでも味が違うでしょ?) 洗い後 わかります???? 裾のアタリが、斜めのアタリが出てるでしょ? そして、凹凸があるでしょ? これ、裾だけが強制的に捻れてるんです。 ユニオンスペシャルで裾上げをすると、 *裾がネジレる。 *立体感がでる。 これが価値なんです!!!!! そして、これが・・・JEANSマニアを唸らせる「 味 」なんです!!!!! ほんとっ。JEANSマニアって・・・・(汗) ほぼ世間的には無意味なこだわり・・・・(笑) この「 味 」がなぜできるのか? それは、43200Gの針が斜めから落ちる設計で、且つ送り歯の力が強いからなんです!! 普通に縫っても、ネジレるように様に初めから設計されてるんです(笑) 当時は・・・・悲しい事に・・・不良品としてクレームがよく入ったと・・・(汗) 不良品とされてた(当時は未洗いJEANSばっかだったので家庭で洗うまでわからない)ユニオンスペシャルの裾上げが、たまたま現代において「 味 」と言う付加価値になっただけのことなんです(笑) 最後に、現代でもユニオンスペシャルは、縫製工場にいっぱいあります。 それらは、ミシンメーカー大手のJUKIが買収した後に発売されたユニオンスペシャルです。 大量生産用のミシンに Union Special とつけてる感じなので、「 味 」は出ません!!! JEANSマニアが言うユニオンスペシャルは・・・43200Gです。

国産ジーンズ第一号と日本のジーンズ製造の歴史

国産ジーンズ第一号と日本のジーンズ製造の歴史

We Love JEANS !!! ジーンズやデニムが大好きな人が読んでくれてるであろう・・・このBMC JOURNAL。 マニアックな事柄をサクサクっと感覚的に読めるとお褒めの言葉を頂きました! では、早速、こんなお便りが・・・・ 【日本初のジーンズブランドってどこですか?】 良い質問ですね。 日本で初めてのジーンズブランド。そして、ジーンズ製造。これは一緒に考えて紐解いていかなければなりません。実は・・・・歴史的にも複雑なんです(笑) このBMC JOURNAL では、 サラッと超簡単に説明 して行きますね! 国産ジーンズは、CANTON と BIG JOHN の関係からスタート 国産ジーンズ第一号と日本のジーンズの歴史を語る上で、欠かせない2つのブランド。 それは・・・・CANTON(キャントン)とBIG JOHN(ビッグジョン)です。 そして・・・・これに深く関わっていたのがジーンズ界で伝説の 【大石紡績】 です。 1963年に大石貿易がアメリカの「キャントンミルズ社」からデニム生地を輸入開始し、ジーンズの製造販売を開始(諸説あり)、1965年に東日本と西日本で分割生産を開始し、CANTONと名付けてジーンズの販売を開始したのが日本のジーンズの歴史です(諸説あり)。 よって、 国産ジーンズ第一号は・・・・・CANTON です!!! 東日本での製造は群馬だったとか・・・諸説あります(本当に生産してたのかな?)。 西日本は、BIG JOHNの前身である 【マルオ被服】 が生産を請け負いました。 (参考:BIG JOHNより http://www.bigjohn.co.jp/history/ ) 現在では、 国産ジーンズ生産 第一号は、BIG JOHN(マルオ被服)です!!!誤認してませんか?ジーンズ好きの皆様! 日本のジーンズの歴史から見るとこうです。 *国産第一号ジーンズブランド:CANTON*ジーンズ国産第一号:マルオ被服(BIG JOHN) 国産ジーンズブランド第一号:CANTON 国産ジーンズブランド第一号 CANTON 。 大石貿易がアメリカのデニム生地メーカーのCANTONの名を勝手に拝して生まれたジーンズブランドです。 ワンウオッシュ加工を提案し、瞬く間に日本全国を制覇した伝説のジーンズブランドです。 しかし、日本で売れに売れたジーンズブランドCANTONに、アメリカのデニム生地メーカー キャントンミルズ がネーミングの使用権の請求を行い、すったもんだの末に、1968年に日本からジーンズブランドCANTONは姿を消します。 (CANTON第一号ジーンズ) では、ブランドはどうなった? 現在は、大手繊維商社の豊島が、2008年からCANTONの製造販売を手掛けています。 BIG JOHNは現存する最古の国産ジーンズブランド CANTONの製造を請け負っていたマルオ被服(BIG JOHN)。 CANTONの製造と同時並行で、1965年にアメリカのコーンミルズ社からデニム生地を輸入し、自社ブランド BIG JOHNを展開開始。 (BIG JOHN第一号ジーンズ) 早々にCANTONが市場から姿を消したので、その後、BIG JOHN が市場を席巻していきます。ナショナルメーカ(NB)として、自社で企画製造販売を国内で初めて行ったのが、BIG JOHN なんです。 国内初を冠するジーンズブランドは、1965年に現れる ん? 気づきました? マルオ被服は、1965年にBIG JOHNを製造販売開始・・・・・・ CANTONは、1965年に流通開始(1963年をCANTONの起源とする説あり)・・・・・・・ つまり、 1965年 が日本において、国産ジーンズが産声を上げ、新品ジーンズ市場が生み出された年なんです!!! まとめると・・・ *国産第一号ジーンズブランド:CANTON*国産第一号ナショナルジーンズブランド:BIG JOHN(マルオ被服) これが、日本のジーンズの歴史の始点です。

「デニム」はフランス生まれ?「ジーンズ」はイタリア生まれ?それぞれの語源についてお話します!

「デニム」はフランス生まれ?「ジーンズ」はイタリア生まれ?それぞれの語源についてお話します!

デニムのルーツは【フランス】にあり! ジーンズのルーツは【イタリア】にあり! デニムもジーンズも、アメリカ発祥じゃないんだぜぇ〜。 デニムは、経糸がインディゴ染めされた織物生地です。 *デニムの定義と類似生地をご参照下さいね。 https://www.bmc-tokyo.com/blogs/journal/journal-7 *なぜデニムは色落ちするのか?をご参照下さいね。 https://www.bmc-tokyo.com/blogs/journal/journal-19 ジーンズは、デニム生地を使用したズボン(パンツ)です。 ここ大切なポイントですよ。 デニムのルーツは、南仏の街【ニーム】にあり! 「南仏のローマ」と謳われる歴史ある街ニーム。 円形闘技場のある古代ローマ帝国の遺産が残る街です。 17世紀、ニームは絹の織物業が盛んになります。総称して、Serge de Nimes(セルジュドゥニーム)と呼ばれていました。その後、綿織物へと遷移し、丈夫な生地が作られるようになります。18世紀には、イタリアのジェノバを中心とし、このセルジュドゥニーム(ニームの織物)が海外へ輸出されていきます。その中で、インディゴ染めされたセルジュドゥニームが、新大陸アメリカへ渡り、そして・・・・時を経て、19世紀に、あのリーバイ・ストラウス氏の手元に行き、遂にリーバイスが歴史の表舞台に現れます。 ニームの織物生地であるセルジュドゥニームが、デニムの語源と言われています。 ジーンズのルーツは、イタリア【ジェノバ】にあり! ニームから織物生地がアメリカへ渡り、リーバイスが歴史に現れたから、ジーンズのルーツはアメリカでしょ!と思いますよね〜。 でもね!違うんです! 実は、ジーンズって、リーバイスが歴史に現れる前からありました。 今の定義は、ジーンズはデニム生地を使用したズボンとなっています。 このジーンズって、ジーンズって呼ばれる前は「ジェノイーズ」って名前でした。 このジェノイーズって、イタリアの貿易都市ジェノバの船乗り達が穿いていたズボンを総称してる言葉なんです!「ジェノバの人の◯◯」って意味です。 このジェノイーズが、訛ってジーンズとなったそうです。 ニームの織物生地は、ジェノバを中心に輸出されていましたよね。 いつから、デニムと後に呼ばれるセルジュドゥニームがあったのかは後に触れるとして・・・・少なくともリーバイスが歴史に現れる前から、ジェノバの船乗りは、その生地を使用した衣類を着用し、その生地を輸出していたと考えます。 だから、そのジェノバの船乗りを見た人は、彼らの衣類を称して、ジェノイーズと呼んだんだと思います。 実は・・・デニムの衣料品やジーンズは17世紀イタリアで存在していた!! 最近、デニムの衣料品とジーンズの歴史が明らかになりました。 北イタリアの無名画家が描いた17世紀の絵画が発見されました。 その絵画が・・・・・・・ (デニムのジャケットを着用しています。) (デニムのボトムスを着用しています。) 庶民の生活を描いた絵画だそうです。 インディゴ染めされたセルジュドゥニームは、17世紀にはニームに存在し、イタリアまで浸透していた事がわかります。 現代と変わりないデニムスタイリングが既に17世紀にあったって事です! これで時系列がハッキリしましたね。 新大陸アメリカにインディゴ染めされたセルジュドゥニームが渡った時には、ジェノバの船乗りは既にジーンズの原型なるズボンを着用していたんでしょうね! と言う事は・・・・・・ ジーンズはデニム生地を使用したズボン という定義は、リーバイスが歴史に現れる前から存在してたって事ですね!

なぜデニムは色落ちするのか?

なぜデニムは色落ちするのか?

We love DENIM !!!デニム好きの人達に送るDENIM(デニム)の知の世界へようこそ!今回は、読者の方からの質問にお答えします(笑)「なぜデニムは色落ちするのか?」いい色落ち具合ですね。生(リジット)から4年以上穿き込んでる私物ジーンズです。なぜデニムは色落ちするんでしょうね?「デニムだから!」とか、「インディゴだから!」とか、「中白(芯白)だから!」とか、「剥がれやすいんだよ!インディゴは!」とか・・・アパレル業界やデニム業界にいる人達から、こんな答えをよく耳にします。どれも正解です!!!!インディゴって、物理的にとても剥がれやすいんです!!!!では、デニムの色落ちする根本である要因を超簡単に説明しますね!インディゴを染めるって、科学の力が必要です。「デニムは色落ちする = インディゴは剥がれやすい = インディゴは固着しにくい 」っていう事を理解しないといけません。インディゴは固形です。そして、インディゴは水に溶けにくいです。えっ?じゃ、どうやって染めてるの?ここで必要なのがインディゴの性質と科学の力です。インディゴは、【酸化】と【還元】を行なって、繊維にくっつけるんです!!デニムは、インディゴで染まった経糸 と 緯糸に 白い糸 を使い織り上げていきます。経糸をインディゴで染める。インディゴは性質上、水に溶けない。還元(アルカリにする)して、インディゴの化学式を不安定にし液体にします。そのインディゴ液体に繊維(経糸)をつけて染めていきます。還元されたインディゴは液体なので、固めないといけません。そこで、酸化してあげてインディゴ液体を固形に戻してあげるんです。インディゴって藍色ですよね。この藍色は、酸化された色なんです!還元したインディゴは、緑色です。還元と酸化を繰り返して、デニムの経糸を藍色=インディゴブルー色にしていくんです。なぜインディゴは剥がれやすいのか?酸化と還元を繰り返して染色するインディゴ。インディゴは、染着性が極めて弱い性質です。だから酸化と還元を繰り返し、インディゴブルー色にしていきます。合わせて、インディゴは粒子が大きいんです。インディゴが太古から絵の具として使用されていたミソが、この粒子の大きさなんです。*インディゴは、染着性が弱い。*インディゴは、粒子が大きい。これが、デニムのインディゴ染めされた経糸でよく耳にする・・・「中白(芯白)」の要因です。(糸の真ん中が染まってないですよね)糸の表面だけ染まってるのがインディゴ染めです。いや、【糸の表面(外側)にインディゴ固体が重なっている状態】です。しかも、粒子が大きい。カサブタ状態です(笑)よって、カリカリっと物理的に剥がす事ができます。そして、物理的に剥がされたインディゴは、水で流す事ができます。(インディゴは水で溶けないですが、動かす事ができます)これが、デニムのアタリになります。世の中のデニム&ジーンズ好きなおじ様達は、生(リジット)ジーンズを風呂場でタワシでこすって自分好みのヒゲやアタリをつけた経験ありますよね?これは、デニムが色落ちするっていう要因であるインディゴの性質を先天的に?経験的に?知っていたという事になります。人間のDNAには、インディゴが深く関わってるんでしょうね(笑)

糸はSかZで撚られて出来てます。

糸はSかZで撚られて出来てます。

糸。 生地は織物でも編物でも、糸が材料に使われています。 糸というのは、繊維が何重にも何層にも絡み合ってできる原糸を複数組み合わせてできています。 1本の糸は、繊維の束なんです! そして、その繊維の束は一定方向に撚(よ)られています!糸の撚りの種類は3種類糸の撚理には、『無撚』・『S撚り』・『Z撚り』があります。 *無撚・・・ただの繊維の束 *S撚り・・・右方向に捻った糸 *Z撚り・・・左方向に捻った糸 【S撚り】と【Z撚り】は、こうして作られます。実は、この【S撚り】と【Z撚り】は、織物や編物の生地を作り上げる時に非常に重要な要素なんです。 生地の風合い、品質を決める要素である糸。 一歩方向に撚られた糸を複数使用する生地という事は、物理的力がミクロにおいて影響します。その糸の撚りの影響が、生地へと影響を及ぼし、生地のそれらが決まります。 ジーンズ好きな方はご存知ですよね。 ジーンズの捻れって、生地の織りやその他の要素が大きな要因ですが・・・ 実は!この撚糸の影響をミクロで受けているんです! 糸を理解し、制する者は、良い生地が作れるという事ですね。世の中は,、Z撚りが標準?世の中の糸は、Z撚りが標準・・・圧倒的に多いという事実があります。 なぜ?なぜZ撚りが多いのか? 実は理由がよくわかってませんが・・・右利きの人が多いからでは?と言われています。 太古に糸(太い糸から細い糸まで)を作る際に、両足で糸の端を挟み、撚糸をしたら左方向に撚られていた・・・・右利きの人がやったんだろう・・・っていう嘘のような話があります。 実は、このZ撚りの方向って、繊維業界だけの話ではないんです!!! 世の中の器具・工具などの機械的な物も、実はZ撚り方向の物が多いんです! 身近だとネジもそうです。 読者の皆様も自分の周りの物が、SかZか調べてみて下さいね。SかMかは、調べなくていいですからね(笑)世界は・・・・Z方向。ここに世界の万物の真理が隠されてるかもしれませんね(笑)

ピュアインディゴって、天然じゃないんですよ。

ピュアインディゴって、天然じゃないんですよ。

みんなが大好きDENIM。ファッションには、欠かせないDENIM。DENIMって、インディゴ染めされた経(タテ)糸を使用した綾織物です。デニム好き!な人達も勘違いしてる言葉のお勉強です。ピュアインディゴは、天然インディゴでは ございません !よくデニム商品の記事説明で使われる「ピュアインディゴ」という言葉。ピュア=無垢=天然 と連想しがちですが・・・・全くもって天然では ご・ざ・い・ま・せ・ん!!科学の力により生み出された合成染料なんです!!!1913年頃までに、天然インディゴは現在主流の合成インディゴに取って代わられました。ピュアインディゴ=天然インディゴと勘違いして、デニム好き!と言ってる人・・・恥ずかしいですよ。*ピュアインディゴ=合成インディゴ・・・科学の力が生み出したインディゴ染料に限りなく近い化学式を持った青い染料*ナチュラルインディゴ=天然インディゴ・・・正真正銘!自然の力により生み出された、現在はほぼ流通していないインディゴ染料天然インディゴと藍は同じ仲間ピュアインディゴ=合成インディゴ。ナチュラルインディゴ=天然インディゴ。もう覚えましたか?インディゴと聞くと、ジーンズに使われてるDENIMを想像し、欧米の染料のイメージがありますよね。実は・・・温暖な気候の幅広い地域で染料が採取されてました。ただ、インディゴ染め(染色)の最も古い中心地域はインドと言われています。古代に、インディゴ染料の織物や固形がインドから西洋に広がり、インディゴが世界に広がったそうですよ。(天然インディゴ染料の固形)日本では、藍染めという江戸時代に一気に一般に広がったものがあります。この藍染の染料である藍は、天然インディゴと極めて近しく、ほぼ同じです(笑)ただ、天然インディゴの代表選手とは種類が若干違うだけです。日本のデニム業界やデニム好き!の人達には、この日本の藍はインディゴに似て非なるものとしたがります。日本=ジャパンブルー=藍染め=藍 という図式は、日本特有のアイデンティティーとしたいのは、よく理解できます。でも。残念ながら、同じです。正確に言うならルーツは同じで種類が若干異なる極めて近い仲間と分類されます。なので、同じです(笑)言葉って、限りなく正確に使いましょうね〜。

2018SS BMCはCOOLです!

2018SS BMCはCOOLです!

2018SSの商品は、展示会で見ましたか? 展示会は大盛況でしたよ。 皆様、ありがとうございました! 新規取引先も、既存取引先の拡大もこれからドンドンあります。 あなたの街でもBMCです(笑) 展示会にお越しになれなかった皆様に少しだけ2018SS BMC新商品を・・・ 夏の機能【接触冷感】を備えた高機能素材をミリタリーテイストに仕上げた新商品です。 なんと!!! 価格は、 ¥3,980(税抜) なんですよ!!!!! そして、トップスはこれ。 夏のニット素材といえば・・・鹿の子素材!! 肌触りがドライで夏に最適ですね。 この鹿の子シャツ・・・・ ¥2,280(税抜) なんです!!!! さすが、衝撃的ジーンズブランドでしょ(笑) 2018年春夏のBMCを楽しみにして下さいね!!