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長期間洗濯をしないと愛用のジーンズを傷める

BMCはデニム生地を使用としたブランドですが、デニム生地は他の生地とは異なった特色がいくつかあります。その一つが色落ちを楽しめるところです。

ついでにいうと、破れても使えるところも他の衣類や生地とは大きく異なります。

例えば、ワイシャツやスーツ、パーティドレスはどうですか?激しく色落ちしたり、破れたりしたものを「味」だと言えますか?

激しく色落ちして穴が開いて破れたスーツやワイシャツを着ている人がオフィスにいますか?

そんなわけで「色落ち」というのはデニムで作られたアイテムには欠かせないキーワードということになります。

 

「かっこいい色落ち」=「洗濯をしない」?

通常のデニム生地だとどんなに丁寧に洗濯していても、徐々に色落ちします。また何の気なしに洗うと、全体的にのっぺりと色落ちすることになります。それも味といえなくもないですが、かつて、95年ごろから始まったビンテージジーンズブームのころにはどうやって「かっこいい色落ち」をさせるかが最重要課題の一つとなっていました。若い人はご存知ないでしょうが。

その当時盛んに言われたことが「なるべく洗濯をしない」という方法でした。いわゆる着用時の摩擦だけでメリハリのきいた色落ちをさせるということが眼目だったはずですが、なぜか、「ジーンズを洗濯するのは邪道」「ジーンズは洗濯しないのがカッコいい」という謎の信仰へと変わっていきました。

90年代後半にはこれを真面目に守っていた人たちが相当数いて、知人の中にも「5年くらいジーンズを洗っていない」という強者もいました。

正直に言って、5年も洗ってないジーンズなんて汚らしくて触りたくもないですし、なんだか変なニオイも放ってそうです。気色悪くてたまりません。

もちろんジーンズを愛するがゆえにだったのでしょうが、果たしてそれは正しかったのでしょうか?

 

皮脂がデニムを劣化させる

今となってはそれは誤りであるといえます。

人間は身体を動かすと発汗します。また皮膚からは常に皮脂が出ています。ジーンズはこの汗や皮脂を常に吸収しているのです。

残念なことに皮脂や汗に含まれる塩分は、基本的に植物性の天然繊維を傷めて劣化させる効果があります。

長期間洗濯をしないジーンズは汗や皮脂まみれで綿糸が劣化しやすくなっており、破れたり裂けたりしやすくなっています。ですから、本当は定期的に洗濯することが長持ちさせるためには必要なのです。

そして、通常の水を使った洗濯でないと汗は洗い流せないのです。ドライクリーニングという方法があり、スーツなどに使用されますが、いわゆる油剤で洗うのでウールが縮むことはありませんが、実は、浸み込んだ汗は洗い流せていないのです。汗を洗い流すためには「水」が必要なのです。

 

デニムはどう洗うのが正解か?

ですから、最低でも1ヶ月に1度くらいは、ジーンズを洗濯すべきなのです。

では、色落ちを防ぐためにはどのように家庭で洗濯すれば良いのでしょうか。

 

デニム生地の色落ちというのは基本的に摩擦によって起きます。ですから、生地の摩擦を減らすことを考えると、

1、裏返す

2、裏返してからネットに入れる

という処置が最も効果的だといえます。

 

デニムに限らず綿製品は洗濯を繰り返すと徐々に色落ちします。お気に入りの服が激しく色落ちしてくるとちょっと嫌になってしまいます。そこで4年くらい前からネットに入れて洗濯するようにしました。ネットはダイソーで100円で買いました。100円で何でもそろうダイソーは最高です。ダイソー万歳。

綿のTシャツやポロシャツは必ずネットに入れてから洗うようにすると色落ちしにくくなりました。

通常のTシャツやポロシャツにも効果があるので、ジーンズにも効果があることは間違いないでしょう。

 

ですから、裏返してネットに入れて定期的に洗濯をすることで、ジーンズの色落ちも長期間防げますし、繊維の劣化も防げて、結果的に長持ちさせることができます。

愛用のデニム衣類はぜひそうしてみてください。

 

 

ライター:南 充浩(みなみ みつひろ)

1970年生まれ。大学卒業後、量販店系衣料品販売チェーン店に入社、97年に繊維業界新聞記者となる。2003年退職後、Tシャツアパレルメーカーの広報、雑誌編集、大型展示会主催会社の営業、ファッション専門学校の広報を経て独立。現在、フリーランスの繊維業界ライター、広報アドバイザーなどを務める。 2010年秋から開始した「繊維業界ブログ」は現在、月間20万PVを集めるまでに読者数が増えた。2010年12月から産地生地販売会「テキスタイル・マルシェ」主催事務局。 日経ビジネスオンライン、東洋経済別冊、週刊エコノミスト、WWD、Senken-h(繊研新聞アッシュ)、モノ批評雑誌月刊monoqlo、などに寄稿 【オフィシヤルブログ( http://minamimitsuhiro.info/ )】

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